過去4回のこの 「建築の省エネ分野に取り組む理由・・・」で記載したことは 現状把握と いう意味で書いてきました。
- エネルギー需要(人口増大)エネルギー使用量の増加(途上国成長)で高騰している
- 日本においては特に福島原発事故以降、化石燃料で発電ののためにさらに輸入増加
- 再生可能エネルギー発電を増やすことによる賦課金が今後大幅に増大する(FIT)
- ドイツは先進国初の脱原発を表明、省エネ・再エネの普及先進国
- そのドイツでも まずは「省エネ」その中の建物分野は「エネルギーパス表示の義務化」が 重要なものに
車では、エコカー減税、家電エコポイントということで 燃費を表示し、確実に高性能なものが普及していきました。しかし車や家電は買い替えるタイミングに減税などでホットに!
家電エコポイントでも省エネが普及!
ドイツでも、欧州27ヵ国でも 取り組んだのが、「エネルギーパス」建物の燃費表示制度に なります。 これで新築もリフォームも改修事業でも 「燃費の見える化」が行われ、お客様が 「建物の省エネ化」にどのくらい投資をすると、どの位の期間で回収できるか しっかり理解することができたのです。
ドイツで始まりEU全土に拡大したエネルギー表示制度
これから エネルギー価格が上昇していくと さて、どのような社会になるのでしょうか? 考えたことはありますか?実は この10年間でエネルギー価格がどのくらい上がっているか 知っていますか?
ここ10年の上昇は2倍以上!!
原油価格 1バレルあたり30ドルだったものが、いまでは80ドル以上、一番高い時に140ドル以上になったこともあります。 これが我々消費者にかかってくるので代表的なものがガソリン価格
1リットル 100円だったこともありましたよね・・・いまでは 160円が普通になりました。灯油価格も大変な状況です。 ついこの間まで 灯油でファンヒーター・ストーブ・給湯もまかなっている家庭は多くあると思います。
これが10年での灯油の上昇価格!
このまま30年後だと灯油500円?
これでは、生活自体がやっていけませんせっかく建てた住宅も暮らせないなんてことになりかねません。みなさんは30年後の日本って どのような生活になっていると思いますか?
実は 2040年〜2050年の社会って 想像出来ないくらい残念な予想をされています。
人口減少地図 2040年の女性の減少数が恐ろしいものになっています。日経新聞社がアップ している刺激的な統計予想になっています。僕らは このことは数年前から指摘していました。これだけ女性が減るということは、当然子供は減ります。 当然住宅も不要ですので、空き家が莫大に増大します。 空き家で貸そうにも、性能が悪い、寒い、光熱費がかかるような住宅には 当然借りてもつきません。
それと そもそも、65歳以上の高齢者 3800万人に対して、働き世代の20歳〜65歳までの方がほぼ同数、1人の働き手が 1人の高齢者を負担するのです。 それはいまよりも 2.5倍から3倍くらいの負担になるのです。
空き家も増える、そもそも税金が増大する・・・そんなときに皆さんのお子様、お孫さんは住宅を買えるような状況になっているのでしょうか?
欧州の人々も 日本と同じ、高齢化が進んでいます。
将来の光熱費・エネルギー価格が上昇するのも当然リスクとして考えています。
ですので まず取り組むべきは、、、
EU2020新築は超低燃費住宅義務化
まずは1番にやるべきことは 新築は27カ国 CO2排出0の超低燃費住宅義務化!!
既存に建っている建物 ドイツにはおいては年間3%(30棟に1棟の割合)で断熱改修を行うという 野心的な目標を立てています! それでも まだ日本でそのような 「省エネ建築に 取り組まない」理由はあるのでしょうか?