職人さん学校・・・マットさん その2

posted on: author: h-souda category: ブログ・想い / 持続可能な街づくり / 省エネ建築

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前回のブログで マット先生から学んだ職人さん学校のことを記載しましたが、長いので パート2です!!

そうそう!!
「こんな素晴らしい 学校制度はどうなっているんだ!誰が負担してるんでしょうか?!」

マット先生
「州(国)が3分の1、設備機器メーカーが3分の1、そして職人組合が3分の1」
なるほど、学校として州と、設備機器を修理してくれるアフター機能を育ててくれるからメーカーが負担し、また将来働いてくれる職人さんを要請してくれているから 地元の手工業組合が負担をしている!
そこで、職人さんを育成しているんだ! 素晴らしい制度だ!!

このようなシステムを 「デュアルシステム」といい、ドイツ、スイス、オーストリアで普及した職人養成システムだそうです。
素晴らしい考え方と仕組みだと思います。
しかし、欧州ユーロ圏が設定されるようになり、この「マイスターシステム」や「デュアルシステム」
に則っていない他の国にしてみると、凄くハードルが高いことになります。 
このマイスター制度資格が無い国の職人さんは このドイツ、スイス、オーストリアでは
働く事すら出来ないという ハードルの高いものになりました!
とうことで 140以上あった職人さんのマイスター制度も 44だけに絞られたそうです。
その絞る基準が 「人体、生命に関わる職種」ということで 建築など暖房、給湯は
十分に生命に関わる重要な仕事ということで マイスター制度が残り いまに至るそうです。
暖房不足による、カビ、結露、ヒートショック 日本でもようやく議論が始まってきているような感じです。
このような職人さんの教育制度にも理念がしっかり息づいていて素晴らしいと感じます。

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ゲゼレ(職人さん)になるには 州、メーカー、手工業組合の負担で授業料無料
かつ 見習いと半分労働をして6万〜8万の給与を貰いながら 3年半学習をしてタイトルを得る事ができます。

その職人さんゲゼレで3年間の実務経験をしたのちに、やっと【マイスター】の受講資格
を得る事が出来ます。
しかし マイスターになるには 約100万の授業料を自己負担になります。
しかも 1年間完全に学校に通うか、土日だけ3年学校に通うのを選択します。
しかし、マイスターにならなければ 「自営として独立」が出来ないので 社長に
なるには マイスター取得が必須になります。

マイスターになると ゲゼレと違って、技術や理論ばかりでなく ほかのことも学習が始まります。
もちろん経営者になるのですから、「経営全般」の学習もあります。
再生可能エネルギーについて、持続可能な社会のために必要なカリキュラムもこのマイスターから
受講が始まります。

そして 一番驚いたのが。。。必須項目、一番重要な項目がな・なんと!!
「コミュニケーション」「伝達」などの教育、継承ができるか!ここだというのです。

たしかに いくらマイスターを育てても、職人さんの指導や、次のマイスターを養成していかないと
職人の数も減るし、マイスター制度も維持出来ない!!
だから ここに力を入れる!! 利に叶っている素晴らしい仕組みと感じました。

いや〜本当に恐れ入りました。
日本は職人さんが減ってきている、少なくなっている なんとかしなきゃ!!ということを
盛んに言われ始めています。 しかし このことを根本から教育制度にしているドイツと

職人教育をそのまま 職人任せにしている日本と 差が【大きく】開いている!!
ここに問題があると実感致しました。

日本の職人イメージ
職人は黙って仕事をする! 仕事は目で盗め!

うーん。。。これでは いまの若い世代には継承できないでしょうね・・・
課題は山積! でも 僕も家がもともと職人の世界ですから いつかこの分野にも
力が注げるようになりたい、いやならねばならない!!
そう誓いながらの 大変勉強になった2時間でした・・・

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僕以外のメンバーで記念写真!!







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